ヴィーくんがノリノリで受ける話。襲い受けみたいなやつです。
ヴィーくん、性格が男前でクリスくんがヘタレなもんで、こうなりがち。
前回の風邪っぴきになにしてるんだよってのにも共通するんですが、まあでも弱ってる人ってかわいいですよね?かわいくない?
フィクションだし、中の人は平成を生きているので…ユルシテ…
えっちい話なのでもう少しスクロールお願いします。
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ヴィダにとって、誰かと風呂に入る行為には慣れているものだった。
というのも、組織の浴槽はいわゆる大浴場であり、シャワールームと浴槽が一つになった東の国の銭湯スタイル。その昔、東へ旅をしたボスが湯治という文化を知り、構成員の疲労回復を狙って導入されたのだとか。
ヴィダと同い年ぐらいの頃からもっと幼い見習い、少し年上の世話役や組織内の仕事をしている大人の卒業生までみんなが同じ浴場を使用する。
中には仕事明けであちこちに傷を作っていたり、調子に乗った客の粗相が残っていたり、その調子に乗った客を躾けた返り血が頭や顔についたままだったりと、様々な人が入りに来るので、誰も他人の裸事情に興味を持たないのが常だった。
なんなら処理の手伝いをしていたり、そこから発展しかけたりこっそり発展している現場を見かけたりするので、他人の裸を見たり見られたりのやりとりで今更乱れる心情もない。バートとシャルロットともよく入浴をしていたし、入浴文化のないこの国の他の人と比べればハダカの付き合いというやつには慣れたものだと思っていた。
のに。
「ヴィーくん、やっぱり僕一人でお風呂入るよ……?」
「片手折れてんのにどうやって頭洗うの」
「片手でもなんとかなるってばー」
困った表情でバスタブに浸かっているクリス。その片手は三角巾で吊られており、腰のあたりまでが泡の立つ湯に沈んでいた。
その怪我は一昨日、彼が浮気調査の仕事を受けた折りに調査結果に激高した依頼人が殴りかかってきたときに出来たものだ。
クリスとしては殴り返すわけにもいかず、落ち着くよう呼びかけたが相手は体格もよく、拳を受け止めた腕に罅が入ってしまった。
依頼人が落ち着くまで延々と同じ箇所を殴られ続けたそうで、傷をみたシャルロットが曇った表情をしていた。
そうしてしばらくは腕を固定することになったのだが、片腕が使えないクリスはいつも以上に自身の面倒が見れない状態になってしまったので、ヴィダがこうして世話を焼いている。
それ自体はいい。変にふらふらして厄介に巻き込まれることもないし、変に誰かに連れ回されることもない。
自分の傍にいてくれればこうして怪我を負うこともないのだ。
問題は、クリスがいい加減体を洗いたいと言い出したことだ。
もちろん、清潔は大切だし、二日も風呂に入れないことが堪える気持ちはわかる。
風邪を引かせるわけにもいかないので湯船も張ったし、湯量の調整も完璧だ。これなら腕はつかないし、寒くもないだろう。
ここまでは本当に完璧だったのだが、自分で風呂に入ると言い張るクリスの衣服を引っぺがして湯船に突っ込み、ついでに自分も体を洗ってしまおうと特に何も考えずに服を脱いだのがまずかった。
いざスッポンポンになるとどうにも恥ずかしい。
いつも以上に無口になったヴィダを見て、怒っていると思ったのだろう。クリスは先程から的はずれな謝罪を続けていて、それもまたヴィダの気に触れていた。
自身の頭を洗い終え、体も洗うと尚もうだうだ言っているクリスの顔面にシャワーをぶっかけた。
「ぶっ」
「あーもー、うるっさいな。ほら頭だして。前に」
「はあい」
おとなしくバスタブから前に頭を倒すクリスを見て、向こうがまったくこっちを意識していないことが見て取れる。それもまた気に障った。
「しばらくハゲになっとく?そしたら腕治るまで洗わなくて済むよ」
「それは嫌だ……ヴィーくんは若いからわかんないかもだけど、髪の毛は一度失うと次があるかわからないんだよ……?」
「あんた髪細いもんね。生えないかも」
「やだー……」
がっくりと項垂れた頭を洗い、髪についた泡を流すと、ヴィダも湯船に入った。せっかく調整した湯量だったが、胸元までお湯が満ちる。まあもういいや。投げやりなのだ。
クリスが自分のことをまったく意識していないことも、自分ばかりが意識してしまっていることも。
全部が全部嫌になる。だからちょっと、迷惑をかけてやろうと思うのだ。
「あのさ」
「んー?」
濡れた頭でこちらを見るクリスは、怒られたあとの犬のようだった。それが少し面白い。
「なんとも思わないの。一緒に風呂にはいってるのに」
いやそれが健全な反応なんだけど、と心の中で己にツッコミを入れながらヴィダはクリスを睨む。
「えっ、あ、あー……うんと」
絵に書いたように狼狽するクリスの視線が斜め上を向く。やっと意識したらしい。
その近くに体を寄せ、頬をすりつけ、体を寄せる。
「ねえ、なんとも思わないの?」
「いや……ほら、洗ってもらってたからさ。そっちの申し訳無さが勝っちゃってて……」
「オレ、裸なんだけど」
「僕もね……」
お湯に浸からないよう、頑張って腕をあげているのは少々申し訳なく思うがその隙間に潜り込み、ぴと、と体をくっつける。
膝を立て、クリスに跨るように擦り寄ると、彼の肌に手を滑らせた。胸元で止めると心臓の鼓動が手のひらに伝わってくる。
「心臓、はやいじゃん」
「意識、しちゃったから」
「ふーん」
ちゅ、と唇を寄せ、湯船に沈んでいるほうのクリスの手を取ると自らの熱に触れさせる。
あきらかな動揺が見て取れて、ヴィダの唇からも笑い声が漏れた。
「ほら、こっちの手は元気でしょ。頭洗ったんだしさ、少しぐらい良くしてくれてもよくない……?」
「う、うん……そう、だね」
ヘタレだなぁ、と口にしかけて飲み込む。理由がないと手も出せないのか、と続けて悪態を吐いてしまいそうだからだ。そうなると一気にお説教モードと反省スタイルになってしまう。せっかく乗り気になってくれたのにもったいない。
「ん……ぁ…そう……、もうちょっと、強くしていいから……っ、ぁ……」
「こう……?」
「あっ……!うん、そう、……はぁ…」
利き手ではない方の手なので、規則的な動きを繰り返されるだけだがそれでも気持ちいい。むしろ、稚拙な動きが妙にくる。泡風呂の保湿成分でやけにしっとりとした湯になっているのもあってか、広がる快感にヴィダは肌を震わせた。
「んぅ……ぁ…」
腰を揺らし、熱の先端を彼の腹部にこすりつけてやるとじわりと満足感が広がる。
自然と熱のこもった息が漏れ、後ろ手に自身の入り口をいじる。きもちいい。受け身側でありながら、好き勝手していられるのは気持ちがいいし気分もいい。
「はぁ……ん、……ふふ、たってる」
「し、仕方ないじゃん……」
のぼせているのか照れているのか、真っ赤な顔で反論するクリスにヴィダは満足そうに笑い、腰を上げる。
「しょうがないやつ。面倒みてあげなきゃ、ね」
「あ……、」
そのまま中に招き、深くまで飲み込む。
「っ……ん……ぁ、はぁ…きもちいー……ほら、お腹。入ってるよ……?ここ、わかる?押してみてよ」
「見えないよ……でも、…はいってる、ね…」
気持ちがいいのか、上擦った声で返してくるクリスはどうにか反撃したいのだろうが、片手が塞がっている中ではうまいこと手立てが見つからず、困ったような顔を浮かべるばかり。
その様が愉快で、愛おしくて腰を浮かせてまた落とす。
「あっ、ぁぁ……!ん、…動き、たいんでしょ」
「そりゃあ……」
「させない。しばらく、っ、おとなしく……してて…!」
奥に触れる熱と、浮ついた心地に溺れるようにして腰を動かす。
「あっ、あっ、あっ……!くぅ、ぅ…っ」
なまめかしく腰を動かしながらヴィダは自らの熱に触れる。
ぴんと張り詰めたそれをいじり、さらに熱を高めていく。
「はっ、はぁ…………ふふ」
おもわず、笑みがこぼれた。
クリスの瞳には、その視界いっぱいに自分の痴態が映っている。今、彼の頭の中はヴィダからどうやって主導権を取り戻そうかとか、気持ちがいいこととか、自分のことばかりだろう。
いつもいつも他の人のことばかり考えているので、少しは脳内をすっきりさせたほうがいい。
「あっ、ん、んん……!そこ、すき……っ」
「ここ……?」
「そう、そこ。そこすき……あ、あー……っあ、ぅ」
ぐ、とクリスの方から熱を押し込まれ、びくびくと体が跳ねる。
「は……はぁ、あ、あ、あ~……っ…で、ちゃ、……ッ」
全身に心地よさが広がり、ほわほわとした蒸気と共にふわふわとした心地に満たされる。
そんな中、冷静に湯を押さえていた栓を抜くと、長く息を吐く。
ついついやってしまったが、この後が大変だ。
「はぁ……体もっかい洗うから……」
「あ、うん。ごめんね?」
「いや、あんた悪くないし」
血の気と共に興奮が引くと嫌なぐらい冷静になってしまう、と余韻に浸れない自分に毒づく。
空になりつつあるバスタブから出ようとしたところで、ちょい、と腕をつつかれる。
なんだ、と近寄ると、片手で器用に抱きしめられた。
「ふふ。ヴィーくんかわいい」
「なーんだよもう終わったの」
「えーもうちょっといちゃいちゃしようよ」
「湯冷めするからだめ」
「ケチ!」
文句を吐くクリスから逃れたヴィダはシャワーを手にとると、照れ隠しのために彼の顔にかけるのであった。